106 馬ノ鞍峰


【登 山 日】2007年5月3日(木)【メンバー】ハチキンさん、芳村嘉一郎、芳村和子
【コースタイム】林道終点09:15…明神滝分岐09:48…カクシ平1キロ道標10:03〜10:13…カクシ平10:48…尾根に出る11:40〜11:50…馬ノ鞍峰12:20〜12:55…尾根下降点13:35…尊義親王墓所14:00…カクシ平1キロ道標(コーヒータイム)14:30〜14:47…明神滝15:10〜15:20…林道終点15:40
五月晴れの憲法記念日。ハチキンさんに誘って頂いて、台高山脈の馬ノ鞍峰に登る。まだ運転に不安が残るので、待ち合わせ場所の大迫貯水池からはハチキンさんの車に乗せて頂いた。
 三之公林道終点には、すでに数台が駐車していたが川遊びや釣りが目的の人もいるようである。登山口から「かくし平」までは散策路があるので、木の杖がたくさん置いてある。それを借りてコンクリートの石段を登る。
ゆるやかな登りが続く道は、小さな沢を渡ったり、ザレ場を越したりするが、桟道や丸木橋などでよく整備されている。右手に明神谷を見下ろしながら新緑の中を行く道は、島々谷から徳本峠への道を思い出させた。
明神滝への分岐を見送り、登山口から1時間ほどでカクシ平の三之公行宮跡に着いた。
 三之公とは、北朝に神器を譲った後亀山天皇の曾孫にあたる尊義王、その子の尊秀王と忠義王の三人のことをいう。現在でも交通の不便な、この山奥でのご不自由な生活を思うと、有為変転は世の習いとはいえお気の毒でならない

小さな谷を何度か渡り、バイケイソウの緑の葉が鮮やかな谷間から、林の中の急斜面を登って馬ノ鞍峰から西に延びる尾根の上にでた。木の間から白髭岳、弥次平峰を眺めて一休み。初めて単独行の男性に出会う。
 尾根に出ると勾配はゆるむ。スギ、カシ、ヒノキ、ブナ、ミズナラ、ツガ、モミ、ヒメシャラなどの、奇妙な形の木、共生している木、目を見張る程巨大な木、根が尾根いっぱいに拡がっている木、キノコがたくさん寄生して入る木などを見ながら登うちに、次第に痩せ尾根になった。

見事なシャクナゲ林に入るが、まだツボミが固く残念だった。その代わりにアケボノツツジの花が艶やかな彩りを見せてくれた。
 最後の急坂を登って、1,177m、二等三角点の埋まる山頂に立つ。林に囲まれて展望はないが、長い間の念願だった山頂だけに満足感に浸った。少し下ったところで昼食して元の道を下る。

帰りはカクシ平で尊義親王のお墓にお詣りし、明神滝へ寄った。滝は40mといわれる高さから一直線に落下している。これだけの高さを、岩壁に触れずに飛び出すように落ちる滝は、関西では珍しいのではないだろうか。今日はおそれていたヒルには遭わなかったが、写真を撮っているすぐ横の大岩の上に、シマヘビがとぐろを巻いて昼寝をしていてドキッ。
 好天に恵まれ、気のあった仲間とゆっくり花や水を鑑賞できた楽しい一日だった。何度もきている山なのに、わざわざ案内してくださったハチキンさんに感謝の意を捧げたい。

 「奈良100遊山プラス10」    ペンギン夫婦お山歩日記
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