04 冠 山(1257m)



*「両白山地」の両白とは白山と能郷白山のことである。主峰・白山には大雨の時や、子熊に出くわしたことなど色んな思い出もあるが、「関西の山」というにはちょっと…ということで、このエリアからは4つの山を選んだ

【かんむりやま】福井・岐阜県境にあり、烏帽子に似た特徴的な山容からこの名がある。この山を挟んで源平が戦ったという伝説がある。高山植物が多いことでも有名。2002年6月、日本山岳会関西支部の例会で登った。
梅雨入り近いのが嘘のような、真っ青な空。
 北陸道武生ICから43㎞走った「冠山峠」には、大きな石碑を挟んで、左に越前国池田町、右に美濃国徳山村、美濃国藤橋村の二つの標石がある。(徳山村はダムに沈み、今は藤橋村になっている)近くに広い駐車スペースがある。タニウツギの花の上に魁偉な姿の冠山が聳え、ホトトギスが甲高い声で鳴いている。
最初は緩やかな道が次第に登りになる。ブナやナナカマド、ヤマウルシなどの林に入ると、すっと汗が引いていく。カッコウが鳴き交わし、ウグイスも長い囀りで競っている。1156mピークを越すと道は下りになり、その後は何度か登り降りをくり返す。せっかく稼いだ高度が惜しい気がする。木の間から見える冠山の姿が近づいてくる。谷を挟んで頂上に続く平らな尾根が正面に見える。登り返すのは大変だなと思っていると、山腹の捲き道を行くようになり、林を抜けるとパッと視界が開けた。

ここは冠平のすぐ上の分岐で、右にロープを張ったガレ場が見える。平を見下ろしてしばらく休憩した後、ガレ場にかかる。
 細かいながら足がかりになる岩が露出しているので、ロープは使わずに登れた。その上は草付き状の岩場で、所々にハルリンドウが咲き、イワカガミも咲き残っている。踏み跡が交錯するようになると、すぐに頂上に着いた。遠くから見ると大変なようだったが、冠平から10分ほどしかかかっていない。
(冠山峠から1時間15分)

頂上には小さな祠と三等三角点があった。
 Mさんに山の名前を教えてもらう。北から東へ部子山、姥ヶ岳、明日登る能郷白山。南から西へは蕎麦粒山、不動山、三周ヶ岳、笹ヶ峰…奥美濃は私の知らない山ばかりだ。遠くに見える伊吹山だけが懐かしい。
 金草岳は峠のすぐ向こうのだけに、すぐ近く見える。しばらく展望を楽しんで冠平へ下る。笹原の中に草地がありしばらく遊ぶ。谷を隔てた尾根の岩壁が翳ってきたので急いで峠に下った。(下り45分)

私の関西百山
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