96 笠 形 山 (939m)





96 笠形山(939m) 中国山地東部
(かさがたやま)古くから秀麗な形で播磨富士として知られた。京都の愛宕山からみた形が陣笠に似ていると言われる。山頂からは北は但馬・丹波の山々、南は瀬戸内海を一望できる。山麓には1400年前、法道仙人創建と伝えられる笠形神社、笠形寺がある。

93年5月5日、近所の友人夫妻と4人でいくつかある登山口の一つ、笠形神社の大鳥居が立つ寺家から山頂を目指した。笠形神社への分岐から大きな岩の重なる涸れ沢をしばらく登り仙人滝に着く。 展望が開け、結構、高度を上げてきた事が判る。ここからは歩き易い山道で山腹を捲きながらアップダウンした後、厳しい登りになる。しかし背後に展望が開け、周囲はツツジの花が美しく苦しさを感じさせない。
蓬莱岩は別にどうと言う程のものでもないが、見晴らしのいい所だ。稜線に出て薮こぎを覚悟していた道は、広く笹が切り開かれていて楽に歩けた。ササの高さが次第に低くなり、広々した気持ちよい高原状の鹿ノ原に出る。楽しく通り過ぎると、一転して杉の大木の中のひんやりした小暗い道になり、最後の急坂を少し登って笹ノ丸に飛び出す。 壊れかけたロボット雨量計と立派な休憩所がある。展望が開け、正面ちょうど程よい距離に笠形山があり、頂上の展望台が手に取るように見える。ここで昼食後、頂上に向かう。
かなり高く見えたが、いったん鞍部まで下って登り返し、意外に楽に一等三角点のある頂上に着く。流石に360度の展望を誇るだけに周囲に数え切れぬほどの山々が見晴らせ、特に北側に連なる連山の眺めが良い。
下りはあっという間に笹ノ丸を過ぎ、長い木の階段をどんどん下る。草原状の見晴らしのよい所を降り切った地点から左に大きく曲がり、「谷苦登コース」との分岐に出る。今降りてきたのは「楽々展望コース」だそうだ。
 杉林の中の広い道を行き、笠形神社の境内に入る。こんな山の中にと思うような立派な神社で、特に本殿や拝殿の木鼻、欄間などの彫刻の精緻さに目を見張った。姫路城の心柱を切り出した檜の跡や、天を突く大杉もあった。ここから広く緩やかな林道となり、所々旧道を拾いながら、笠形寺を経て元の大鳥居に帰った。
<コースタイム>大鳥居9:50…仙人谷入口10:50…仙人滝11:10−11:20‥・蓬莱岩11:50…鹿ノ原12:20…笠の丸12:40(昼食)−13:30…笠形山頂上13:50−14:30…笠形神社15:08−15:15…休み堂15:45…笠形寺16:00…大鳥居駐車場16:15

私の関西百山
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