ペンギン夫婦・中国の旅



3月7日から1週間、北京、西安、桂林、蘇州、そして上海を訪ねるツァーに参加しました。
大姑娘山登頂以来、2度目の中国ですが、今回は純粋の?観光ツァーです。グループのメンバーは女性15名に対し男5人(二人は学生)。夫婦は私たちの他に2組、親子連れが2組。他は女性の友人同士でした。慌ただしく駆け足で通り抜けた中国の想い出を綴りました。
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3月7日(金) 関空から僅か2時間あまりで上海へ。浦東国際空港は99年開港のモダンなデザインと広い構内が目を引く。ここで国内線に乗り換えて北京へは2時間足らず。午後に関空を飛び立ち、夕方には北京に着いた。服装や街並みなど殆ど日本と変わらない。至る所でビルや鉄道、道路が建築中で08年のオリンピックへの意気込みが感じられる。 「豪華ホテルにご宿泊」の惹句どおり、ホテルの部屋も食事もよかった。

8日(土) 晴。予想よりかなり暖かい。バスで高速道路を万里の長城(八達嶺)へ行く。登城証明を貰った後自由行動になり、滑りやすい石畳の道を登る。約110mごとに八つの砦がある。急いで登ったが七つ目で時間切れになり引き返した。最後は走って集合場所に帰る。ちょうど第十回全人代が開催中で、天安門広場は軍隊と警察で厳重に警戒している。午後には入場できな くなったが、その前に入れてラッキーだった。昼食後、広大な故宮博物館を見学。明、清の皇帝24人の居城となった紫禁城の跡で、約700の建物と9000の部屋がある。夕方の景山公園を散歩し、北京ダックの夕食のあと、京劇を見て夜遅くホテルに帰る。


9日(日) 空路、西安へ。テロへの警戒が厳重で、3月からは機内へ持ち込む水も500mlまでに制限され、テストのため乗客にそれを飲ませるほど。西安は予想外の大都市で日曜のためか凄い人出だった。昼食後、待望の兵馬俑博物館を見学。1974年に近くの農民が井戸を掘っていて最初の陶片を見つけたと言うが、現在もまだ発掘が続いている。「春寒くして浴を賜う華清の池。温泉水滑らかにして凝脂を洗う」と白居易が長恨歌で詠んだ華清地。あいにく工事中で楊貴妃の石像は横顔しか見えなかった。西安城壁は旧市内を14qにわたり取り巻き、四方に16も城門がある。私たちはシルクロードの入口にあたる西の安定門をくぐり、幅15mもある城壁の上を歩いた。夕食は23種に及ぶ餃子宴の後、「喜び組」を思わせる美人揃いの群舞ショーを鑑賞。ホテルに帰ってから前の市場を冷やかし、鐘楼まで往復する。夜も人通りが絶えず、信号も少ないのに車が多いので横断は命がけだ。


10日(月)晴。玄奘三蔵が天竺から持ち帰った経文を収めた大雁塔に。248段の螺旋階段を登り、最上階から街並みを見下ろす。西安は砂漠に近いためか土埃で霞むようだ。今回の主な観光地では、入場は全てテレホンカードのような美しいカードを使う。陜西省歴史博物館はその収蔵物の質と量に圧倒される。先史時台から清代までの収蔵物は11万点と言われ、そのうち3000点が常時展示されている。シルクロードの出発点らしく、西域の香り高い文物が多い。碑林博物館は北宋時代からの様々な石碑を3000点も集めていて、古代は図書館の役割もしていたという。夕刻、桂林へ。名物のビーフンは日本でお馴染みのものと違い、きしめん風。夜は始めてゆっくり早めに休める。


11日(火) 雨。桂林は町の中にも奇妙な形の山が聳えている。朝から漓江下りの遊覧船に乗る。展望デッキの上はかなり寒く、和は風邪を引きかける。雨に煙る山水はさすがに美しく、確かに「桂林山水甲天下」だが、美しい景色もあまりにも続くと次第に飽きてくる。船中での点心中心の昼食もあまり旨くなかった。甲板でも船着き場でも物売りが煩いし、昼食中も追加料理を押し売りに来る。水量が多いので終点へ早 く着いたとかで、希望者は洞窟を見に行く。その間、残った私たちは傘をさして町を散歩した。早めの夕食後、上海へ飛ぶ。22時を過ぎてホテルに入る。雨止まず。


12日(水) 雨。バスで水の都・蘇州へ。上海の車の数はもの凄く、普通1時間半のと ころを3時間もかかった。傘を差して拙政園の観光。明代に高級官僚が賄賂を元に8年掛けて造った名庭園である。「月落ち烏啼いて霜天に満つ 江楓漁火愁眠に対す 姑蘇場外寒山寺 夜半の鐘声客船に到る」張継の「楓橋夜泊」で知られた寒山寺は意外に小さいお寺。世界の奇観とも言われる虎丘斜塔を見た後、また大渋滞の中、上海へ帰る。それにしても何度かはらはらはしたが、旅行中に見た事故はたった2件。皆、運転が上手い。豫園が閉まったので外から見ただけで、小籠包子などの豪華夕食。しかし、こう毎日中華料理攻めではさすがに飽きてくる。豫園市場をほんの15分ほど冷やかして上海雑伎鑑賞。 さまざまなパフォーマンスの最後で、金属球の中を3人がオートバイで走り回るうちに2台が衝突。慌てて幕が下りた。帰りに黄浦公園で雨の夜景を見る。外灘(ワイタン)には1920年代の旧租界地のレトロな建物が並び、対岸に立つ東方明珠塔(468mのテレビ塔)など新しい街と対照的だ。

13日(木) 朝食を済ませ帰国の途に。13時、関空着。楽しかった旅も終わり。このツァーは旅慣れた人が多いだけに、お互い仲がよくなった反面、一部の人の我が儘な行動も目に付いた。日本からの女性添乗員1名に、スルーガイドの将さん、スポットガイド3人(北京・桂林、上海)がついて説明も至れり尽くせり。立派なホテルに泊まり、主な見所は見て充分満足した旅だった。機会があれば上海などをもう一度、今度はゆっくり訪ねてみたい。

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