2012 ネパールの旅 

(3)ポカラ

ポカラはトレッキングの基地、日本アルプスでいえば松本のような町です。かってはインドとチベットを結ぶ交易路の要地でした。800mほどの標高なのでカトマンドゥに比べると温暖な感じです。トレッキングの前後に過去二度、訪れているのですが、パタレ・チャンゴとペワ湖遊覧は今回が初めてでした。
 パタレ・チャンゴはネパール語で「地獄の滝」の意味です。入口に「DEVI'S FALL」という表示があるのは、デヴィッドというスイス人がトレッキング中に溺れたことから付けられた名前です。

この辺りはペワ湖から流れ出したバーディ川が狭まってゴルジュを形成しているところで、急流が滝になって水飛沫を上げています。色んな国の観光客と一緒にしばらく辺りを歩きました。

樹林に包まれた丘の上にあるヒンドゥー・バシニ寺院
境内中央にあるドゥルガー(殺戮の神)祠堂に入る長い行列ができています。
犠牲(いけにえ)に捧げるニワトリをぶら下げた人もいました。中に入ると首を落とされ、流れる血が聖なる皿に注がれます。ヤギを抱えてくる人もいますが、最近は残酷な風習ということで下で売っている供物に変わりつつあるということです。(Photo By H.Maruya)
クリシュナ神を祀る本殿。クリシュナを祀る神殿の前には必ず乗り物のウシが待っています。 繁栄の神・ヴィシュヌを祀る神殿。ヒンドゥー・バシニ寺院はこのように三つの神を祀る複合寺院です。


 
ペワ湖はポカラで二番目に大きい湖で、河口付近がダムサイド、少し先の湖岸はレイクサイドと呼ばれ、どちらもホテルやレストラン、商店(最近は登山用品店が増えた)が多くポカラ観光の拠点になっています。 今日の昼食はボートで湖を遊覧しながら対岸のレストランに渡って摂ります。

ボートは足こぎ式でガイド、添乗員さんがそれぞれ分乗して6人づつ二隻で湖に漕ぎ出します。 手で舵を取り、足でペダルを漕ぐのは、けっこう重労働のように見受けました。
レストランで食べたメインディッシュの魚のグリル。スパゲティ。付け合せのジャガイモやトマトなどの野菜が本来の味でとても美味しかったです。
 魚はあっさりした味でした。海のない国ですからおそらく淡水魚、それもこの湖のものだろうと言い合いながら食べました。
レークサイドまで少し湖岸を散歩する途中で、魚をぶら下げた若いペアに出会いました。
名前を聞くと「マチャ」。ちゃんと「名前は」と聞いたのに、マチャは魚やろ…それは分かってんねん。一般にこんな大まかなことが多く、先ほど食べたのもどうやら、ここで撮れた魚のようです。
湖岸では鮮やかな民族衣装の女性が洗濯をしていたり、のんびり水牛が歩いたりしています。丘の上に見える白いストーパ(仏塔)は日本山妙法寺。標高1113mの丘の上にあり、麓から1時間ほどのハイキングで行けるそうです。
 湖に浮かぶ島には、バラヒ寺院という二層のパゴダ形式のヒンドゥー寺院があります。
船着き場には、バラヒ寺院に参詣する人のためのボートがぎっしり並んでいます。
順番を待ってボートに乗り、次々に島を目指します。漕ぎ手が付いているのは観光用の舟。土曜日になると更に人が増えるそうです。この寺院に祭られているのはシャクティ(女性の力)の守護神・アジマ神の化身であるイノシシです。
そのため女性の参詣者が多く、雄の動物を捧げるのが習わしだそうです。


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