ネパールの旅 4    ボダナートとパシュパティナート

カトマンドゥ市内から8q東北に離れたところに、大きなストゥーパをもつチベット仏教寺院・ボダナートがあります。
ストゥーパの高さは約36m、白いドームの直径は27mもあり、ネパール最大の仏塔です。中には仏舎利が納められています。
(ネパールではボゥッダナートと発音します。ボゥッダ=仏陀の<形容詞>、ナート=主人、神の意味)

ストーパ全体が曼荼羅になっていて、最上部の尖塔は空、丸い笠は風、智慧の目の描かれた部分とその上の十三層になった三角形の部分は火、ドームは水、四層の基盤は地と、宇宙を構成する五つのエネルギーを表現しています。
また周囲に張られた五色の小旗(タルチョ)も青=空、白=風、赤=火、緑=水、黄=地 を表しています。
基壇上部から見下ろしたところです。
ボダナートの周辺には、1960年代からチベットから亡命した人達が住み着き、すっかりチベット村の様相を呈しています。
チベット人の住宅が見えますが、他にもカーペットや工芸品を作る店が周辺に
かたまっています。



北側の寺院内にある巨大マニ車を回します。
オム・マニ・ペニ・フム、オム・マニ・ペニ・フム…。
パシュパティはシヴァ神の化身の一つ(カトマンドゥ・ダルバール広場のカイラーヴもそうでした)で「獣の王」の意味があります。
金色の角を持つシカの姿をしているとも言われます。
この神を祀る寺院へは、カトマンドゥから東へ5q。タクシーで行きましたが、初めての旅でちゃんと連れて行ってくれるのか、とても不安でした。

無事にパシュパティナート門前に到着。
花やお供物を売る店が並び、大勢の参詣人で賑わっています。
バグマティ川に面したネパール最大のヒンドゥー寺院です。
入口は厳重に警護されていて、ヒンドゥー教徒以外は中に入ることができません。
対岸からみた風景。
石橋の側にあるアルエガート(単にガートということが多い)、火葬場です。
バグマティ川に赤や黄色の献花の花びらが流れ、ガートには荼毘の火が赤く燃えていました。遺灰は聖なる川に流されます。
そのすぐ下流で何事もないように洗濯する人、上流では食器を洗う人…。
「諸行無常」という言葉が浮かびました。
NHKTVの取材班がこの光景を撮影中で、同行の三浦雄一郎さんと一緒の写真を撮って貰いました。
三浦さんはとても気さくな方で、しばらく雑談してお別れしました。
橋を渡ったこちら側には、エッカイダス・ルドゥラという塔が並んでいます。
石段を登って丘の上にでると、参道沿いにいくつかのヒンドゥー寺院があり、背後は深い森に続いています。
墓地もある静かな参道をしばらく歩いて、カトマンドゥに帰りました。

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