19 入道ヶ岳(906m)





【にゅうどうがたけ】鈴鹿市の北西にあり椿大神社の御神体山である。北の宮妻渓、椿大神社からも登山道があるが、私たちは南側の小岐須渓から登った。  
秋晴れの日曜日。家を出て2時間で小岐須渓谷の石大神展望台に着く。
 岩峰そのものが御神体という石大神を仰ぎ、駐車場に車を預けて出発。
 滝谷沿いの道から杉の植林に入り、緩く登る。谷に降りたり尾根を巻いたり、何度も小さい流れを渡り返したりする。
名の通り滝が多いが、規模は小さい。池の谷への分岐を分け、最後の滝は固定ザイルのある左岸の急坂を登る。
 雑木林の中を緩く登って二本松尾根の途中にある椿大社との分岐に着く。
登りは更に強まりザイルを固定した所もあったが、やがて右手に伊勢平野を見下ろす熊笹の中の道となり、ようやく傾斜を落とす。
 直ぐ前に大きな石の鳥居が見えると、5分ほどで頂上に着いた。
山頂には途中の静かさからは想像出来ぬほどの人が、広々した草原に思い思いに散らばって憩っていた。

南から野登山、仙ヶ岳、宮指呂岳、鎌が岳、御在所山と鈴鹿中南部の峰々が並び、背後には伊勢平野が広がっている。
素晴らしい展望を存分に楽しみながら、昼食をとる。(左から水沢岳、鎌ヶ岳、御在所山
下山は熊笹の道を5分ほどでT字路を左にとると池の谷道となり、小さな流れに沿ったり、谷筋を歩いたりして下る。何度も美しい滝に出会う。捲道の岩場に鎖やフイックスザイルが取り付けられ、ちょっとシブイ所もあった。いったん沢から離れ、山腹を捲いて滝谷への分岐を過ぎ、再び沢音が近づくと小岐須渓の林道に飛び出した。
時間はたっぶりあるので屏風岩を見に行く。
吊橋を渡り、少し登って山の家から再び下って河原に降りる。真白な結晶質の石灰岩(大理石)が花崗岩と美しいコントラストを見せ、両岸には頁岩が立ち並ぶ景勝地だ。
林道に戻って逆光に輝くススキと石大神とを眺めながら歩き、駐車場所に帰着する。
(1990.10.21)
<コースタイム>駐車場 09:25…椿大社分岐10:38〜10:50…入道ヶ岳11:20〜12:05…滝谷への分岐12:45…小岐須渓林道出合13:30…駐車場14:00

私の関西百山
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